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シキサワノブログ

読書、ニュース、漫画、プロ野球、Jリーグ、映画、日常のことについて書いていきます。

草莽枯れ行く

北方謙三「草莽枯れ行く」を読みました。

 

舞台は幕末。主人公は二人。赤報隊で有名な相楽総三博徒・清水の次郎長。

憂国の志を持つ総三と自由気ままなやくざの次郎長。考え方や生き方が全く異なる二人はしかし奇妙な友情でつながっていきます。

激動の幕末という時代、二人を取り巻くのはそれぞれの仲間のほか、坂本竜馬、西郷吉之助、勝海舟岩倉具視土方歳三新門辰五郎山岡鉄舟、益満九之助、伊牟田尚平といった面々。

やがて史実のとおり総三は非業の死を遂げてしまいます。

しかしそれで終わらないのが、北方歴史もの。最後の最後、残された次郎長らはある行動にでます。

 

かなりの大長編です。文庫で700ページ近くありますが、中だるみせず読めました。幕末という時代に生きた男たちの心情が伝わってきます。

序盤から総三の尊王攘夷活動は苦難を極めますが、そこから読んでいくと本当に総三の最期の場面は涙なしに読めません。北方作品に志半ばの挫折はつきものですが、この作品のそれは他に類を見ない絶望ではないかと思います。

来年の大河ドラマは幕末もの。その幕末を薩摩、長州でも幕府でもなく草莽の志士の視点から見てみるのも面白いです。